【今週のゴールドシップ産駒】4歳牝馬の長距離砲ゴールデンスナップが重賞奪取へ向けて3勝クラスに出走!
今週の中央競馬には、「ゴルシ」の愛称で知られ、現役時代にG1を6勝した名馬ゴールドシップの産駒が、計14頭出走する予定だ。破天荒な性格でファンを魅了したゴルシの血を受け継ぐ子たちが、どんな走りを見せるのか注目したい。
27日(日) 京都10R・古都ステークス(3歳以上3勝クラス、芝3000m)に父譲りの芦毛馬ゴールデンスナップ(牝4、栗東・田中克典厩舎)が参戦する。阪神大賞典5着が光る長距離砲は、すべてのレースで2000m以上の距離を使われて掲示板内をキープしている。
また同じゴールドシップ産駒で、菊花賞に出走したメイショウタバルの主戦でもある浜中俊とのコンビで10戦3勝、2着4回と相性もいい。勝ってステイヤーとしての資質を示し、今後の重賞獲りへの足がかりをつくりたい。
同日の新潟9R・湯沢特別(3歳以上1勝クラス、芝2000m)には、中長距離戦でパワフルな追い込みをみせているパンジャ(牡3、美浦・金成貴史厩舎)が出走する。前走は初めての重賞、セントライト記念で8着からの仕切り直しの一戦となる。
新潟競馬場は相性が良く、4月の芝2400mで、上がり3ハロン最速の脚を発揮して4着に食い込み、次走ではアタマ差の2着に好走している。舞台適性を活かして、まずは1勝クラスを突破したいところだ。
今週のG1・天皇賞(秋)にはゴールドシップ産駒の出走馬はいないが、先週20日(日)に行われた菊花賞(G1、3000m)には、トライアルの神戸新聞杯を制したメイショウタバル(牡3、栗東・石橋守厩舎)が出走した。単勝オッズ9.6倍で5番人気の支持を集め、穴馬候補として注目を浴びたが、先手を奪えない上、出入りの激しい展開にペースが乱れ16着に敗れた。
同日の東京10R・甲斐路ステークス(3歳以上3勝クラス、芝2000m)では、マイネルエンペラー(牡4、栗東・清水久詞厩舎)が前目の位置取りからしぶとく伸びて2着、コスモブッドレア(牡3、美浦・小野次郎厩舎)も逃げ粘って3着と、それぞれ好走を果たした。
また、新潟11Rの新潟牝馬ステークス(L、芝2200m)では、エリダヌス(牝4、美浦・青木孝文厩舎)が5番手追走から直線でいったん抜け出したが、ゴール直前で交わされ、惜しい2着となった。
2歳馬では、19日(土)の京都3R・未勝利戦(芝1800m)にタイセイリコルド(牡2、栗東・小栗実厩舎)が出走し、デビュー3戦目での勝ち上がりを決めている。先行2番手から上がり3ハロンメンバー最速の脚を駆使して突き放し、人気に応えた。
“マイネル軍団”でおなじみの「ビッグレッドファーム」で繋養されているゴールドシップは、獲得賞金11億2920万円で、現在JRAリーディングサイアーランキングで14位につけている。今年の種付け頭数は「125」と、依然として人気種牡馬としての地位を確立している。
ユーバーレーベンが21年のオークスを勝ち、マイネルグロンは23年の中山大障害を制した。今年の3歳勢では、前述の重賞2勝馬メイショウタバルに加え、牝馬のコガネノソラがスイートピーSとクイーンSを勝つなど、毎年のようにクラシック戦線を賑わす産駒を輩出している。
とくに牡馬は、長距離戦での活躍が目立ち、母の父ロージズインメイとの相性が良く、これが「ニックス配合」ともいわれており、コンスタントに勝ち馬が誕生している。牡馬の大物登場が待たれるが、今後も人気種牡馬「ゴルシ」の産駒たちから目が離せない。