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GI 秋華賞の傾向分析【過去の結果 -1996年以降 | 重賞データ 】

秋華賞は、京都競馬場の芝2000mで行われる3歳牝馬限定のGⅠ競走。桜花賞、優駿牝馬(オークス)に続く「牝馬三冠」の最終戦に位置付けられる。スピードだけではなく、スタミナや器用さも求められる一戦である。過去の勝ち馬にはアーモンドアイやクロノジェネシスなど、後に牡馬混合GⅠでも活躍した名馬が名を連ねている。

2023年秋華賞を制した時のリバティアイランド
2023年秋華賞を制した時のリバティアイランド

■過去10年間のデータ(2015年~2024年)

◯1番人気の成績

勝率:50%
連対率:50%
複勝率:60%

 1番人気馬の勝率は50%と、信頼度は比較的高い水準にある。過去に1番人気で勝利した馬は、いずれもオークスの勝ち馬であった(ミッキークイーン、アーモンドアイ、デアリングタクト、リバティアイランド、チェルヴィニア)。

 一方、1番人気に支持されながら馬券圏外に敗れたのは4頭(ビッシュ、アエロリット、ダノンファンタジー、ソダシ)で、いずれもオークスを制していない(未出走を含む)。

◯三連単の配当傾向

平均値:35,806円
中央値:13,365円
最高値:95,520円(2016年 1着ヴィブロス)
最低値:3,240円(2023年 1着リバティアイランド)

 三連単の平均配当は35,806円と比較的落ち着いており、全体的には堅めの決着が多いレースといえる。過去10年間で、10万円以上の配当が一度も出ていないGⅠレースは珍しい。また、1~3番人気がすべて馬券圏外に沈んだ年も過去10年間で一度もない。

 1番人気馬の軸としての信頼度は前述のとおり高いが、2番人気(複勝率50%)・3番人気(複勝率60%)の信頼度も安定している。

 過去10年間で馬券圏内に入った10番人気以下の馬はわずか2頭のみである。(2019年シゲルピンクダイヤ・10番人気 27.0倍、2020年マジックキャッスル・10番人気 56.9倍)

◯走破タイム傾向(※重馬場を除く、2021,2022年は阪神開催)

平均タイム:1分58秒4
最速タイム:1分56秒9(2015年・良 1着ミッキークイーン)
最遅タイム:2分01秒2(2021年・稍重 1着アカイトリノムスメ)

 過去10年間で良馬場で行われたのは6回で、そのうち5回は2分を切る速い走破タイムで決着している。

 2024年にチェルヴィニアが勝利した際も、1分57秒1と非常に速いタイムであった。
馬場状態が極端に悪くなければ、速い時計への対応力が求められることになるだろう。

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