【障害戦の予想法】元トラックマン直伝!“障害未勝利”を攻略するポイント②障害2〜3戦目の馬の取捨選択

平地とは異なる魅力が詰まった障害レース。かつて障害試験の採時も担当した筆者が、“史上最強の障害馬”オジュウチョウサンの強さを紐解きながら、「障害未勝利戦」を予想するための具体的なポイント3つに絞り、分かりやすく解説する。今回は2つ目のポイントを紹介する。
障害未勝利を予想するポイント
②障害2〜3戦目の馬の取捨選択
ここからは、障害2〜3戦目の馬の取捨選択から話していく。基本的に初障害の馬は買わない私にとって、一番の狙い目だと思っているのが障害2〜3戦目の馬。初障害の馬はオールスルーでも良いぐらいだと言ったのとは逆に、障害2〜3戦目の馬はオール買いでも良いぐらいである。
ただその中でも、積極的に買いたい馬とあまり買いたくない馬は当然いるため、そこを見定めるポイントをお伝えしていく。
まず最初に目が行きがちなのは、前走の着順や1着馬との着差であるが、それらを見るのとともに注目してほしいのが、道中の通過順である。当然のことながら障害未勝利戦であるため、前走は2着以下に敗れているわけであるが、その時にどのような通過順で敗れたのかはかなり重要となる。
本来であれば前走のレース映像を見直すことが一番の理想であるが、それをしなくてもJRAホームページの出馬表で通過順を見るだけでも、かなり精度は高い。簡潔に言うと、前走は後方から進めて敗れている馬を狙うということが大切である。
ポイント①「初障害の馬の取捨選択」のときにもお伝えしたが、障害初戦はジョッキーも様子見でソロっと乗るというのは多々あること。実際にレースで騎乗して、飛越が安全そうだと判断してからゴーサインを出すため、障害2〜3戦目で大きな変わり身を見せる馬が多いのである。その判断材料として、通過順を見ることをオススメする。
逆に言えば、障害初戦で先行して失速した馬というのは、個人的には買いにくい。ジョッキーが初戦からある程度勝負をかけて前に出していったにも関わらず、失速して負けてしまっているわけなので、後方から進めた馬と比較するとどうしても見劣ってしまう。
一番の狙い目としては、障害初戦のレース中にジョッキーが安全だと判断して徐々にゴーサインを出し、道中の通過順より最終的な着順を上げてきている馬。このパターンの馬は、次走でスタートから勝負をかけてくる可能性が高いことから、パフォーマンスの上昇が見込めるパターンである。
ただ、道中の通過順から最終的な着順を上げられていなくても、そのレースでジョッキーが感覚を掴んでいれば、障害2〜3戦目で一転して先行策をとるパターンがあるのもまた事実。この手の馬は、障害初戦で後方のままゴールしていることから前走の着順が悪いため、人気妙味は非常に高い。穴党の方にとっては、こういう馬も無視はできないだろう。
このとき絶対的に気にする必要があるのは、乗り替わりの有無。馬自身が障害2〜3戦目であっても、ジョッキーがレースでその馬に乗るのが初めてであれば、あまり意味がない。障害初戦に騎乗して得られたものを生かせる、継続騎乗の馬を積極的に狙っていきたい。
②障害2〜3戦目の馬の取捨選択のつづき
他にも、ポイント①「初障害の馬の取捨選択」で話したことの逆は、障害2〜3戦目の馬の取捨選択に応用できる。
例えば、初障害の難易度が低いと話した中京競馬場や新潟競馬場で負けている馬より、難易度の高い競馬場で負けている馬のほうが言い訳が利くということ。
ちなみに、中京競馬場や新潟競馬場が障害の難易度が低く、逆に障害の難易度が高いのが、福島競馬場や小倉競馬場、中山競馬場あたり。
斜めに横切る襷があって途中で逆回りとなる上に、襷にはバンケットもあり、中京や新潟と同じ置き障害であるものの、難易度は桁違いなのが福島競馬場。
同じく襷やバンケットがあり、固定障害中心のため、ハードルとしての難易度は福島競馬場以上なのが小倉競馬場。年2回のJ・G1が行われ、未勝利戦の距離であっても、豊富なスタミナと飛越の巧さが必要とされるのが中山競馬場。
この3つの競馬場は、比較的初障害で活躍するのが難しい競馬場であり、障害2〜3戦目の馬を狙うときには、ここで敗れていても一変する可能性があるとも言える。
同じことは、先に書いたスクーリングができる競馬場かどうかについても言えるし、若手ジョッキーで敗れている馬よりも、ベテランジョッキーで敗れている馬のほうが狙いやすい側面ももちろんある。
ここまで話してきたように、個人的には障害初戦の馬よりも、障害2〜3戦目の馬を圧倒的に狙いたいと考えている。障害未勝利のレースを見るときには初障害の馬のレースぶりに注目して、次走以降狙えるかどうかを判断し、2〜3戦目でキッチリ仕留める癖をつけると、より面白くなるだろう。
【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。
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