今週は中央競馬の総決算、有馬記念が行われる。今年の有馬記念では、戸崎圭太騎手の騎乗馬選択に注目が集まった。レガレイラか、ダノンデサイルか。ともにGⅠホースだけに、その判断は競馬ファンにとって気になるところであった。
今回は、ルメール様専門家としておなじみの中毒じゃない象さんが、戸崎騎手の騎乗馬選択に焦点を当て、データを検証した。[1/2ページ]

戸崎さんに選ばれた馬と選ばれなかった馬

戸崎さんクラスになるとお手馬が多数いるのは当然のことで、前走戸崎さんが騎乗した馬が、同一レースに出走することは、度々目にする光景である。

今年の有馬記念もそうである。

去年の勝ち馬でありエリザベス女王杯を快勝したレガレイラと、去年の3着馬でありダービー馬でもあるダノンデサイル。今回はこの2頭が該当し、戸崎さんはダノンデサイルを選択した。

下記のコメントを見ても、戸崎さんが悩んだことは容易に想像がつく。
「やっぱり悩みました。幸せなことですね。本当ならどっちも乗りたいですよ。体が2つ欲しいくらい。でも、ドバイでの走りが忘れられないんです。それくらいの手応えでした。レガレイラのことはあまり意識しすぎないように気をつけます」

で、戸崎さんが一流ジョッキーであることに疑いはないものの（本当は疑っている）、馬の選択についてどれくらいの精度があるのかは不明である。

そういうわけで、戸崎さんが選んだという事実を、どれくらい我々は信頼して予想すべきなのか、調べてみることにした。

では、実際の数字を見ていこう。

前走戸崎さんが騎乗した馬が、同レースで直接対決を行った場合、戸崎さんが選んだ馬が先着する割合は63.5%である。

なかなかに成績が良い。

過去にルメールさんについて同様の研究を行ったことがあったのだが、その時の数字は65.7％であった。

なので、ルメールさんにはわずかに及ばないものの、ルメールさんとほぼ同等の相馬眼があるということになる。

さすがは神に一番近い人間である。

一応競争成績についても見ておこう。

成績としても当然、選ばれた馬の方が成績が良い。
さすがは戸崎さん。一流ジョッキーである。