今週の12月27日（土）に開催される中山大障害。障害戦の頂点を決める大注目の一戦だ。今回は出走予定の有力馬の「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを丁寧に検証していく。前走で優れたパフォーマンスを披露し、今回へとつながる勢いを見せたのは、一体どの馬なのだろうか。[1/3ページ]
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有力馬の前走評価①

■エコロデュエル

開催日：2025年10月19日
レース：東京・東京ハイジャンプ(芝3110m)
着順：2着
評価：10

　レース序盤は後方3番手あたりから進めていたが、徐々にポジションを上げていき、残り3Fでは先頭から4〜5馬身ほど。最後の直線では、2番手追走から先に抜け出したジューンベロシティを目標に伸び、最後はジューンベロシティの内から抜け出しを図るも、わずかに及ばずハナ差の2着。

　しかし、障害レースらしく前々で運んだ馬で決着する中、唯一追い込んだこの馬の上がり3Fは、推定36秒0前後。62キロを背負ってこのパフォーマンスは圧巻で、距離が延びる点もこの馬にとってはプラスに働く。

■ジューンベロシティ

開催日：2025年10月19日
レース：東京・東京ハイジャンプ(芝3110m)
着順：1着
評価：8

　スタートの出はあまり良くなかったが、すぐに巻き返して2番手を確保。直線に入ってすぐに、逃げるインディゴブラックに並びかけると、最終障害をクリアしたところで先頭へと抜け出す。最後は内からエコロデュエルに並びかけられるが、馬体を併せるようにしてもうひと伸びを見せ、ハナ差振り切った。

　完全な勝ちパターンから、1キロ重いエコロデュエルに詰め寄られた点は若干気になるが、それでも勝ち切った点を評価。スタミナ面の課題は常にあるが、大障害コースの経験はメンバー中随一。