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あらゆる要素が影響?有馬記念・馬券売上の下降率ランキング【第1位】20%暴落…要因は“ノストラダムスの大予言”?

text by 小早川涼風
2000年有馬記念(写真左テイエムオペラオー、右メイショウドトウ)
2000年有馬記念(写真左テイエムオペラオー、右メイショウドトウ)

年末の風物詩として広く知られ、競馬ファンはもちろん、競馬に馴染みのない人まで多く参戦する一大イベント・有馬記念。
毎年ドラマの生まれる冬のグランプリだが、果たして馬券売上はどのような推移を辿ってきたのだろうか。
今回は2000年以降の有馬記念で、売上の上昇率・下降率が大きかった3年ずつを取り上げ紹介する。今回は下降率第1位。

【下降率 第1位】2000年

前年比 -19.8%(583億8460万900円)

 世紀末となった2000年の有馬記念。1999年に人類は滅亡するという「ノストラダムスの大予言」を乗り越えてから最初に行われる冬のグランプリであった。

 この年の古馬路線は、テイエムオペラオーが主要G1を総なめする大活躍ぶりを見せていた。

 そして同馬のG1・3勝目となった宝塚記念ではメイショウドトウが2着。以降天皇賞(秋)、ジャパンカップと2頭はワンツーフィニッシュを飾っており、G1で3回続けて同じ着順という記録を樹立していた。

 こうなると、馬券を買う側にとっては「また同じ結果か」と想像し始めてしまう。それに加えてこの年は、新勢力になるはずの4歳(現3歳)世代のG1ウィナーが全て出走を回避。

 さらに、この年の牡馬三冠路線を席巻したアグネスフライトとエアシャカールの2頭はジャパンカップで大敗しており、クラシックで彼らの後塵を拝したアドマイヤボスやトーホウシデンといった4歳世代の出走馬にも、それほど期待はできなかった。

 そして前述の「ノストラダムスの大予言」は乗り越えたが、まだ「世紀末に人類は滅亡する」という言説は残っていた。

 もしかすると、人々の不安と圧倒的なまでの王者誕生が合わさって、「世界最後に見る有馬記念なら、馬券は買わずに王者の強さを見届けて終わろう」という想いを抱いていた人が多かったのかもしれない。

 レースは多くの人の期待通り、テイエムオペラオーが各馬に包まれながらも抜け出し、不滅の大記録となる「古馬王道路線の完全制覇」を成し遂げる世紀の一戦となった。

 だが一方で、馬券の売上は伸びず、前年から144億円もの下落。前年比は19.8%もの落ち込みを記録した。

 史上最高の売上を記録した1996年から緩やかな下降は見せていたが、この年は異常ともいえる落ち方だった。

 さらに翌年も売上は減少し、有馬記念の売上金額はたったの2年間で200億円近く下降。オグリキャップから続いていた第二次競馬ブームの火が完全に収まったとも取れる結果となった。

【了】

【著者プロフィール:小早川涼風】
祖父、父の影響で幼い頃から競馬に触れ、社会人後ライターに。地方、中央を問わない競馬漬けの日々を送る。初めて好きになった馬はサイレンススズカ。思い出の馬はファストフォース。

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