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高齢馬G1勝利ランキング【第8位】「もうこの馬は衰えた…」世間の声を一蹴した金子真人オーナーの秘蔵っ子

text by 中西友馬

今年のスプリンターズSで、ウインカーネリアンがG1初制覇。8歳馬のJRA・G1制覇は、外国馬や京都で行われたJBCスプリントを除けば、3例目の快挙であった。そこで今回は、グレード制導入後のJRA・G1高齢馬勝利ランキングを作成した。劇的勝利となったウインカーネリアンは何位にランクインしているのだろうか。今回は第8位。

※ランキングは日本調教馬に限り、2018年に開催されたJBCスプリントで優勝したグレイスフルリープも、今回は地方扱いとして除外した。
また、南半球産馬のキンシャサノキセキも日本のルールに合わせて、1月1日に馬齢が更新される形でランキングを作成している。

第8位 ブラックホーク

■7歳6月 安田記念

2001年安田記念を制したブラックホーク
2001年安田記念を制したブラックホーク

 第8位にランクインしたのは、ブラックホーク。ブラックホークのG1初制覇は1999年。まだ12月に行われていた時代のスプリンターズSで、ブラックホークが6歳(現5歳)の年末であった。

 しかしその後、次走の阪急杯を勝利した後はなかなか勝ち星に恵まれず。比較的安定して走っているものの、G1はおろか重賞制覇もなく、1年3か月勝利から遠ざかって連敗は10にまで伸びていた。

 「さすがにもうブラックホークは衰えた」と思われた状況で迎えた、2001年の安田記念。

 年齢表記も変更となって7歳で迎えたブラックホークは9番人気と低評価だったが、道中後方待機策から、上がり最速タイの末脚で差し切って勝利。1年3か月ぶりの勝利は、自身G1・2勝目をもたらす、価値のあるものとなった。

 OPクラスに上がってからは怪我や長い休養もなく、コンスタントにレースに出走。【9-8-6-5】という戦績が示すように、追い込み脚質ながら末脚不発が少なく、大敗はあまりない安定感のある馬であった。

【了】
(文●中西友馬)

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