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【高齢馬G1勝利トップ10】もう終わったとは言わせない!成熟の極みに達した名馬たち

text by 中西友馬

今年のスプリンターズSで、ウインカーネリアンがG1初制覇。8歳馬のJRA・G1制覇は、外国馬や京都で行われたJBCスプリントを除けば、3例目の快挙であった。そこで今回は、グレード制導入後のJRA・G1高齢馬勝利ランキングを作成した。劇的勝利となったウインカーネリアンは何位にランクインしているのだろうか。[1/10ページ]

※ランキングは日本調教馬に限り、2018年に開催されたJBCスプリントで優勝したグレイスフルリープも、今回は地方扱いとして除外した。
また、南半球産馬のキンシャサノキセキも日本のルールに合わせて、1月1日に馬齢が更新される形でランキングを作成している。

第10位 ファストフォース

■7歳3月 高松宮記念

2023年高松宮記念を制した時のファストフォース
2023年高松宮記念を制した時のファストフォース

 第10位にランクインしたのは、ファストフォース。デビュー自体が3歳の6月とかなり遅く、しかも後にスプリントG1を勝つ馬にも関わらず、芝2400mでのデビューという珍しいパターンの初戦であった。

 そのデビュー戦で12着に敗れると、JRAでは勝利を挙げられず、6戦0勝でホッカイドウ競馬に転出。

 ホッカイドウ競馬で4戦3勝の成績を残して中央に再転入を果たすと、初の芝1200m戦で中央初勝利を挙げる。さらに、CBC賞では1分6秒0の日本レコードで逃げ切り、重賞初制覇を果たす。

 その後は1年半以上勝利から遠ざかっていたが、久々の勝利は7歳春の高松宮記念。雨によって不良馬場で行われた一戦で中団からレースを進めると、直線は馬群の真ん中から力強く伸び、12番人気の低評価を覆して勝利した。

 CBC賞を1分6秒0で逃げ切ったのに対して、高松宮記念は1分11秒5で差し切り勝ち。どんな馬場でもどんな戦法でも力を発揮できる、稀有なタイプの馬であった。

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