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【東大流・ポテンシャル分析 デイリー杯2歳S】デビュー戦優秀だったカヴァレリッツォが主役

text by 鈴木ユウヤ

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、2歳重賞の見どころをわかりやすく伝える本企画。今回は、11月15日(土)に行われるデイリー杯2歳ステークスを特集する。過去には、多くのG1ホースを輩出してきた注目の一戦だ。今年はどのような有望馬が顔を揃えているのか。見どころを丁寧に解説していく。

2025年8月31日新馬戦を制したカヴァレリッツォ
2025年8月31日新馬戦を制したカヴァレリッツォ

 11月15日(土)に京都競馬場でデイリー杯2歳Sが行われる。過去10年の平均出走頭数が10.0頭とほぼ少頭数になるレースだが、その中からジャンダルム、アドマイヤマーズ、セリフォス、ジャンタルマンタルといったGⅠ馬を輩出してきた。今年も少数精鋭の好メンバーが激突する。

 最有力はカヴァレリッツォ。「次世代スター発掘」の連載では★5評価をつけた。初戦の勝ち時計1:34.2は中京芝1600mの新馬戦史上最速タイムで、それをラスト11.5-11.1の加速ラップで叩き出した。

 当時の中京芝が超高速馬場だった(レコードが出た中京2歳Sと同日)のも事実だが、その分を差し引いても重賞レベルの能力はある。

 アドマイヤクワッズも同じく新馬戦が★5評価。前後半3F35.9-34.0のスローペースで逃げと2番手が残る展開を、4角9番手から差し切った。こちらもラスト11.3-11.2の加速ラップで、自身はおそらく1F11秒を切っていた。カヴァレリッツォに対抗しうるのはこの馬だろう。

 上記2頭ほどではないが、グッドピースの新馬も好印象。「阪神芝1600mの2歳新馬を上がり33.2秒以下で勝った馬」は昨年までに5頭おり、メイケイペガスター、アスカビレン、クラヴァシュドール、ストーンリッジ、バースクライといずれも後のOP馬だった。2代母ビリーヴでキングマン産駒という良血でもあり、楽しみな存在だ。

 キャンディードは中京2歳Sを2歳日本レコードの1:19.4で勝った。正直なところ展開がハマった印象も強いが、とはいえ能力がなければ出せない数字だろう。

 ほか、函館2歳Sを上がり最速で逃げ切ったエイシンディード、サウジアラビアRCで2着に入ったガリレアらもいてメンバーの層は厚い。それでも基本的にはカヴァレリッツォvsアドマイヤクワッズの構図と見る。

【了】

(文●鈴木ユウヤ)

<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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