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武豊がまさかの…?レジェンドでも未勝利の重賞(2)最高順位はなんと…騎乗機会が少なく

text by 中西友馬

今年、前人未到のJRA通算4600勝を達成したレジェンド・武豊騎手。56歳となった現在も、メイショウタバルとのコンビで宝塚記念を制し、第一線で輝きを放ち続けている。そこで今回は、武豊騎手が勝利を挙げたことのない重賞に注目。その中でも、グレードの高い重賞や挑戦回数の多い重賞を、5つピックアップして紹介する。今回は2つ目。

2010年セントライト記念
2010年セントライト記念

②セントライト記念(G2)

 武豊騎手が勝ったことのないJRA平地G2は、2025年新設の「アイルランドトロフィー」と2023年に昇格した「紫苑ステークス」を含めて5つ。その中で最も多く挑戦しているのが、「セントライト記念」で、これまで4度騎乗している。

 そんな中、過去のセントライト記念で勝利に一番近づいたのは、アロマカフェとのコンビで挑んだ2010年であった。

 アロマカフェは、スプリングステークスと青葉賞で権利を取ることができず、春2冠には出走が叶わなかったが、前走のラジオNIKKEI賞で重賞初制覇。

 重賞連勝を目指して、武豊騎手との初コンビでセントライト記念に出走していた。人気としては僅差の2番人気で、1番人気はダービー4着のゲシュタルトであった。

 レースは、外枠からでもヤマニンエルブがハナを切り、後続を引き離す大逃げ。ゲシュタルトとコスモヘレノスが並ぶようにしてその後ろを追走し、アロマカフェもそれを見るように好位のインコースにつけていた。

 前半1000mの通過は58秒7という速めの流れ。3角過ぎにコスモヘレノスは失速し、ヤマニンエルブから10馬身ほど離れた2番手にゲシュタルト、その後ろにアロマカフェがつけて4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ってもヤマニンエルブが独走状態。ゲシュタルトは伸びを欠き、内からアロマカフェが2番手に浮上。

 しかしその外から一気に伸びてきたのが、後方待機のクォークスター。アロマカフェを交わすと、大きくあった前との差をグングンと詰めて、ゴール直前でヤマニンエルブをクビ差捕らえて勝利。

 ヤマニンエルブが惜しくも2着となり、アロマカフェは3着となった。

 武豊騎手のセントライト記念挑戦は、この2010年を含めて4回。最高着順はこのアロマカフェの3着となっている。

【了】
(文●中西友馬)

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