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【東大流・次世代スター発掘】鮮烈5馬身差勝ちカヴァレリッツォに★5 「当コース新馬史上最速タイムでラスト11.5-11.1」

text by 鈴木ユウヤ

2025年8月30日未勝利戦を制したカラペルソナ
2025年8月30日未勝利戦を制したカラペルソナ

8月30、31日の2歳戦レビュー

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は8月30、31日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。

【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない

◆カラペルソナ

8月30日 未勝利 中京芝2000m 1着
評価:★★★★★z
騎手:吉村誠之助
厩舎:栗東・斉藤崇史
父:エピファネイア
母:カリーナミア
母の父:Malibu Moon

《短評》
 大外12番枠から五分にスタート。序盤は少し行きたがる素振りもあったが、1コーナーに入ったあたりで落ち着いた。そこからは手応えよく進み、4角出口付近からゴーサイン。坂上で差し切って先頭に立つと、ゴール前までしっかり伸びて勝利した。

 勝ち時計2:00.5は当コースの2歳歴代6位にあたる上々のタイムで、しかもラスト2Fが11.0-11.0と秀逸だった。先週も書いた通り、中京の2歳戦で「ラスト1F11.0秒以下」だったレースの勝ち馬はワグネリアン、アドマイヤマーズ、ナミュール、カムニャックなど、高確率でGⅠ馬になっている。

 ただし、この2週間で同様の記録が3例目(※翌日サトノアイボリーで4例目)となる。前提として今の中京芝が異様なレベルで速いことは考慮しなければならない。数字を額面通りに受け取れば「GⅠ級」でもいいが、その点を補正して★5にした。ともあれ今後が楽しみだ。

◆ノチェセラーダ

8月30日 未勝利 札幌芝1800m 1着
評価:★★★
騎手:横山武史
厩舎:栗東・杉山佳明
父:ドレフォン
母:ノチェブランカ
母の父:ディープインパクト

《短評》
 新馬戦は当連載で★6評価を出したアーレムアレス戦の3着。2戦目の今回は半歩出負け気味のスタートからインの最後方でレースを進めると、3~4角の中間、残り600mあたりから外を回って進出を開始。直線は一時完全に抜け出したアッカンをゴール前で差し切った。

 雨の影響もあって全体時計1:52.2は速くないが、ラスト12.3-12.2の加速ラップを捕らえ切った点で印象のいい勝ち方だった。昇級しても通用するだろう。

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