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歴代最強の「マル外」はどの馬?外国産馬獲得賞金ランキング【第6位】「名は体を表す」まるでモハメド・アリ…

text by 中西友馬

表記方法から名付けられた「マル外」と呼ばれることも多い外国産馬たち。近年は内国産馬の躍進により存在感を薄めつつあるが、2〜30年前には国内外の大舞台で結果を残し、日本競馬を大いに盛り上げた時代があった。そこで今回は、外国産馬の歴代獲得賞金ランキングを、10位から順に振り返る。今回は第6位。

2011年高松宮記念を制したキンシャサノキセキ
2011年高松宮記念を制したキンシャサノキセキ

第6位 キンシャサノキセキ(7億8530万6000円)

性別:牡馬
戦績:31戦12勝【12-4-3-12】
主な勝ち鞍:高松宮記念(2010、2011年)

 第6位にランクインしたのは、キンシャサノキセキ。馬名の由来は、ボクシングのモハメド・アリが、ヘビー級統一王者のジョージ・フォアマンを破って王座に返り咲いた、いわゆる「キンシャサの奇跡」にちなむ。

 そんなキンシャサノキセキは、ほかのランクインしている馬たちと同じ外国産馬といっても豪州出身なので、いわゆる南半球産である。

 南半球産は北半球産と比較して約半年後に誕生しているため、2〜3歳時は成長度合いに差が出ることが多い。それを補うために、斤量は同世代の馬に比べて軽くなっている。しかし、それを差し引いても半年の差は大きく、南半球産馬が活躍するのは古馬となってからの方が多い。

 キンシャサノキセキも、3歳時からNHKマイルカップで3着に入るなどの実績を残していたが、G1初制覇はなんと7歳時の高松宮記念だった。

 それだけでも驚きだが、さらに引退レースとなった翌年の高松宮記念でも勝利を収め、7〜8歳でG1を連覇してみせた。

 重賞7勝のうち6勝を6歳秋以降に挙げ、賞金的にもその期間だけで、5億円以上を獲得したキンシャサノキセキ。南半球産特有の成長力を存分に発揮した、遅咲きのスプリンターであった。馬名の由来となったモハメド・アリのように、長く第一線で輝いた名馬である。

【了】

(文●中西友馬)

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