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【東大流・次世代スター発掘】8月23、24日2歳戦レビュー(2)エピファネイア産駒グリオンヴール★5

text by 鈴木ユウヤ

東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は8月23、24日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。今回は2回目。

2014年ジャパンCを制したエピファネイア
グリオンヴールの父エピファネイア

8月23日の2歳戦レビュー

【評価の目安】
★7:GⅠ確定レベル
★6:GⅠレベル
★5:重賞レベル
★4:OPレベル
★3:水準レベル
★2:やや物足りない
★1:物足りない

◆グリオンヴール

8月23日 新馬 札幌芝1500m 1着
評価:★★★★
騎手:C.ルメール
厩舎:美浦・宮田敬介
父:エピファネイア
母:イーデンキー
母の父:No Nay Never

《短評》
 ゲートはイマイチだったが、そのあとはグイグイ進んでいって道中は外の3番手。途中からは折り合いもついた。終始手応え優勢で直線に向くと、ゴーサインに応えて他馬を一気に突き放し、最終的には7馬身差の圧勝だった。

 勝ち時計1:30.9は一見遅めだが、馬場を加味すれば上々の水準にはある。過去10年、同コース稍重の新馬としては10戦中3番目のタイムだった。クラスが上がっても好勝負できるだろう。

◆ストームサンダー

8月23日 クローバー賞 札幌芝1500m 1着
評価:★★★★
騎手:A.バデル
厩舎:栗東・安達昭夫
父:ヘンリーバローズ
母:マイヴィクトリア
母の父:キングカメハメハ

《短評》
 ゲート自体は五分に出たが、他馬が飛ばしていったぶん序盤は馬群から少し置かれる形に。3~4角で外から追い上げていき、直線も外から突き抜けて2着に4馬身差をつけた。

 OP特別ながらJRAで勝ち星があったのは3頭だけで、未勝利馬2頭、ホッカイドウ勢4頭を加えたメンバー構成。やや手薄な相手関係ではあった。勝ち時計1:29.7は前記のグリオンヴール新馬より断然速いが、馬場がその5R時点より回復していたこと、ハイペースだったことを考慮すると強調するほどでもない。OPとしては平凡な一戦だったと見る。

【了】

(文●鈴木ユウヤ)

<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xやブログ『競馬ナイト』で発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。

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