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日本競馬史上最強のスプリンターの後継者は?【ロードカナロア産駒5選】

text by 中西友馬

現役時代、6つのG1タイトルを獲得し、天才スプリンターとして名を馳せたロードカナロア。特に当時、芝スプリントで日本馬が歯の立たなかった香港に乗り込み、香港スプリントを連覇したことは歴史に残る大偉業であった。現地香港では、龍王と称された世界のロードカナロア。そんな彼の血を受け継ぐ、後継馬を5頭紹介する。

Almond Eye

①アーモンドアイ

 ロードカナロアの初年度産駒として、エリザベス女王杯を勝ったフサイチパンドラとの間に誕生したのが、アーモンドアイであった。

 デビュー3戦目でシンザン記念を勝利して父に重賞初制覇を届け、続く桜花賞では父にG1初制覇もプレゼントした。

 さらに史上5頭目となる牝馬3冠を達成し、3歳時のジャパンカップでは、2分20秒6という、2400mの世界レコードも樹立した。

 古馬になってもその能力は衰えるところを知らず、ドバイターフでの海外G1制覇や天皇賞(秋)連覇など、数々の偉業を達成。

 引退レースとなった5歳秋のジャパンカップでは、2歳下の牡馬3冠馬コントレイル、同じく2歳下の牝馬3冠馬デアリングタクトとの3冠馬対決が実現。その歴史的な一戦を制し、9つ目のG1タイトルを獲得した。

 芝G1で9勝は歴代最多、獲得賞金も19億を超え、イクイノックスに上回られるまで歴代トップの記録であった。その功績が評価され、2023年には史上35頭目の顕彰馬に選出された。

 引退後は繁殖牝馬となり、初年度はエピファネイアの仔を出産。早ければ、2024年のデビューが予定されている。

 さまざまな記録を打ち立て、ロードカナロアの種牡馬としての評価を高めたアーモンドアイだが、現役時代スプリンターであった父にとって最も偉大な功績は、距離が保つことを証明できた点であろう。交配する相手によっては、クラシックディスタンスで活躍する仔を輩出できることを初年度産駒が証明した事実は、その後の種牡馬ロードカナロアの価値を、大きく高めることとなった。

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