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フレンチデピュティ産駒最強馬は?獲得賞金ランキング【第2位】時代を先駆け…大暴れした「交流重賞の鬼」

text by TOM

1997年にアメリカで種牡馬入りし、2001年に日本へ輸入されたフレンチデピュティ。計23年間、種牡馬として活躍した。04年にはJRAファーストシーズンリーディングサイアーの座にも輝き、国内ではG1馬を6頭輩出。今回は、そんな名種牡馬フレンチデピュティの産駒から、獲得賞金順にトップ10を紹介する。今回は第2位。

2001年JBCスプリントを制したノボジャック
2001年JBCスプリントを制したノボジャック

2位 ノボジャック(4億7,868万5,000円)

性別:牡馬
戦績:43戦11勝 [11-6-4-22]
主な勝ち鞍:01年JBCスプリント(Jpn1)

 フレンチデピュティがアメリカで共用された初年度産駒の一頭として輸入され、JBCスプリントを勝つなどダート短距離界を賑わせたノボジャックが2位となった。

 ノボジャックは、生涯で中央&地方の16競馬場を渡り歩き、43戦して8つの交流重賞勝ちを含む11勝を挙げ、4億8000万円近くの賞金を稼ぎ出した。デビュー当初は、芝でも5戦を走って未勝利だったが、2歳時に京王杯3歳S(現・京王杯2歳S)で2着、さらに朝日杯(8着)や3歳時のNHKマイルC(18着)に挑戦するなど絶対的なスピード値では引けを取らなった。

 2歳は2672万円、3歳では3236万円ほどの賞金をそれぞれ稼いだが、ダートの短距離戦に的を絞って使われ出した4歳時のパフォーマンスがとくに圧巻だった。フェブラリーSで逃げて13着に敗れてスタミナ不足を露呈した後、地方・高知競馬場の統一グレードレース黒船賞に初出走。逃げ切って勝利を手にすると、快進撃が始まった。

 軌道に乗ったノボジャックは、続く高崎の群馬記念、北海道スプリントC(札幌)、クラスターC(盛岡)を勝って1億2000万円を加算。さらに、大井の東京盃と締めにJBCスプリントCを勝ち1億2600万円を上積みし、重賞6連勝を果たした。

 その後のノボジャックは“G1勝利”に加え、賞金の多さから負担重量に苦しんで好成績を挙げたとはいい切れなかった。だが、5歳時に群馬記念、6歳時に黒船賞と、それぞれ交流重賞を1つずつ制すなど随所に意地を見せ、小刻みに賞金加算に成功。

 7歳まで走り、JRAでの獲得賞金が1億504万円だったのに対し、地方では25戦して3億7365万円を稼ぎ出した。時代に先駆け、地方各地の競馬場を股にかけて大暴れした「交流重賞の鬼」ノボジャックの道程は、後続のダート猛者たちへの道しるべとなったに違いない。

【了】

(文●TOM)

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