【宝塚記念有力馬診断】グランプリ連覇がかかるレガレイラの評価は?初タイトルを狙う勢力も見逃せない…
6月15日、阪神競馬場にて行われるG1宝塚記念に向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、レースの行方を占う。
◎候補馬(軸候補)
アーバンシック
ハイレベル世代の菊花賞馬。去年の春クラシックシーズンまでは折り合い面で課題があり、道中で口を割る等の所作が散見された。
一転したのは、秋のセントライト記念から。身動きを取れない1枠だったのもあるが、道中の折り合いで春クラシックから進展を見せて、コスモキュランダ以下を圧倒。
続く菊花賞でも、長距離の外枠で、折り合い難の馬にとっては悪条件だったが、春クラシックシーズンとは別馬のように折り合った。
折り合い進展を見せた結果、京成杯でダノンデサイルと互角に渡り合ったように、元々持っていた高い素質が開花した菊花賞では、へデントール以下を圧倒。
なお、この年の菊花賞は例年以上にレベルが高く、翌年の天皇賞春は菊花賞組のへデントール、ビザンチンドリーム、ショウナンラプンタらが上位を独占しており、菊花賞での快勝は非常に価値が高い。
さらに、折り合い難がまったくなくなった訳ではないので、比較的道中のペースが流れやすい宝塚記念の阪神2200はベスト条件に近い。
まとめると、春クラシックシーズンで不発に終わり、秋にG1馬となったレガレイラと並び、能力最上位クラスの評価が妥当。
レガレイラ
有馬記念では、道中は内に潜り込んでジッとして脚を溜めていたとは言え、ダービー馬ダノンデサイルを交わし堂々先頭の内容。
有馬記念のダノンデサイルは、スローの単騎逃げに恵まれていたことを考えれば、レガレイラが着差以上の完勝であった。
現役のチャンピオン決定戦であり、高額賞金の有馬記念で、3歳牝馬が正攻法の競馬で勝ち切ったのは高い評価に値する。有馬記念の時点で「2025でも、王道路線で主役になり得るレース内容である」と評した。
先週の安田記念では、「ダービーを狙える逸材」と、皐月賞当時から評していた◎ジャンタマンタルが圧倒的な内容で勝利したように、2024の牡馬クラシックは非常にレベルが高い。
ハイレベルだった2024牡馬クラシック戦線では不発に終わったが、有馬記念でダービー馬のダノンデサイルを沈めているように、牡馬クラシック組とは互角以上の能力を秘める。
したがって、宝塚記念では、レガレイラに能力最上位の評価をするのが妥当である。
ベラジオオペラ
去年の大阪杯では、絶好のスタートから先行ポジションを悠々確保し、『負けて強し』のローシャムパーク以下を完封した。
一方で、今年の大阪杯はメンバーが揃い、ベラジオオペラと同等レベルの馬が去年よりも多い。
したがって、今年も前目から運んで惰性で押し切れる展開バイアスやトラックバイアスに恵まれればチャンスはあるが、去年ほど楽な相手ではない。