なぜ“馬場読み”が重要なのか。トラックバイアスを考察する【玉嶋に聞く!②】
text by 競馬チャンネル編集部
競馬ファンの多くが高い回収率を目指して日々奮闘していることでしょう。しかし、その道のりは決して平坦ではありません。『競馬の教科書(サンクチュアリ出版)』の著者である玉嶋亮によれば、競馬予想の基本は「トラックバイアス」と「能力比較」の2つにあるといいます。今回は、玉嶋の著書「トラックバイアス」に収録された玉嶋と予想屋マスターの対談を基に、予想における馬場読みの重要性について考察します。
※前回の記事
競走馬の能力を正しく分析する重要性。「MI値」とは
馬場読みと能力比較は両輪で回せ!
「馬場に始まり馬場に終わるのが競馬」
前回のコラムで競馬予想をするには「競走馬の能力を正しく分析することが重要」だと玉嶋は指摘しましたが、その理由について「馬場読みができないと精度の高い能力比較はできません。馬場読みと能力比較が関わり、その両輪で回していかなければいけない」と語ります。
予想屋マスターも「まず能力比較ができているからトラックバイアスが分かる。逆に、トラックバイアスが分かったからこそ、馬場も能力も分かる」と、同調しています。
また、トラックバイアス分析については、前提として「人気順≒能力順」を競走馬の能力を図るうえで重要だと予想屋マスターは指摘しています。「人気薄の馬が上位に来ている場合に『どういうコース取りか?』逆に『人気馬が飛んだ時のコース取りがどういうコース取りか?』を見るだけで、トラックバイアスの判断自体は大分上手くなると思います」と説明します。
玉嶋も「例えば単勝30倍以上付いている逃げ馬が、その日のレースで2〜3回連続で逃げ残って好走したら、明らかに『今日は内有利だな』と判断できます」と、具体例を挙げます。
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