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競馬イラストレーターえいたが選ぶ「推しレース」(4)ロンシャンの悲劇…日本列島が騒然とした、その時…

text by 加島亮介

名勝負の記憶、競走馬が紡ぐドラマ――競馬ファンなら誰しも心に残る“推し”があるはず。今回の『私の“推し〇〇”』では、XやInstagramで競馬イラストを発信し、多くのファンに支持されている人気イラストレーター・えいたさん(@eitanokeiba)に『推しのレース』を5つ語っていただきました。今回は4つ目のレース。

「2012年凱旋門賞」オルフェーヴル(写真左)とソレミア(写真右)の
「2012年凱旋門賞」オルフェーヴル(写真左)とソレミア(写真右)の

④2012年凱旋門賞 ~ロンシャンの悲劇~

 4つ目のレースは「本当に好きなレースの中に入れて良いのだろうか?」と思うほどのレースで、今でも心に深く刻まれている衝撃の一戦です。「オルフェーヴルが……」という。

 ご存じの方も多いと思いますが、2012年の凱旋門賞は、日本の競馬ファンが絶望した瞬間です。例えるなら、サッカーでいう「ドーハの悲劇」のような感じですね。何年経っても信じられないので、いまだに時々レース映像を見返してしまいます。

 直線でオルフェーヴルが最初に抜け出したときは、テレビの前で立ち上がってガッツポーズしていたんですけど……。ソレミアが迫ってきた途端、静かに両手を下げました(笑)。本当に時が止まったみたいで、そのあとの記憶も少し曖昧なぐらいです。

 オルフェーヴルは翌年も凱旋門賞に挑みましたが、今度はトレヴに5馬身離されての2着に終わりました。2年連続で2着というのは本当に偉業なんですけど、どうしても「勝ってほしかった」という想いが拭いきれません。以前の「好きな馬5頭」で挙げましたが、やはりステイゴールドの血統が好きです。だからこそ、オルフェーヴルに勝ってほしかったなと。

 それでも、あの挑戦は確実に日本競馬の歴史を前に進めたと思います。この先も日本馬の挑戦は続いていくので、毎年応援していきたいです。

【了】

(文●加島亮介

【プロフィール】えいた


競馬イラストレーターとして、2020年に活動を開始。ユニークな絵のタッチと表現力のセンスから、瞬く間にファンを獲得していった。今後の活躍が注目される競馬イラストレーターの一人である。
Xフォロワー5.2万人、インスタグラム1.6万人(※2025年4月時点)
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