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重要視される「母父の名」…2024中央競馬BMSランキング【4位】また20億円超…驚異の安定感を誇るのは

text by TOM

競走馬の“父”に注目が集まるのは当然のことだが、血統面で次に注目すべき要素が「母の父(ブルードメアサイアー・BMS)」である。配合において、母の父がどのような血統であるかによって、産駒の特徴や適性に大きな影響を及ぼすとされる。本記事では、2024年JRAのBMS獲得賞金ランキングをトップ10から振り返る。

Kurofune
第2回ジャパンカップダートを制したときのクロフネ

4位 クロフネ(20億7,421万円)


■2024年の重賞勝利BMS産駒
スタニングローズ(エリザベス女王杯)
ハヤヤッコ(アルゼンチン共和国杯)
ジュンブロッサム(富士S)
プラダリア(京都記念)
イロゴトシ(中山グランドジャンプ)

 現役時代に、芝&ダート双方で活躍したクロフネはこれまでに母の父として、グランプリ3連覇を含むG1を4勝したクロノジェネシス(父バゴ)と、香港Cなどを勝ったノームコア(父ハービンジャー)姉妹を輩出。またデビューから無傷で大阪杯を制したレイパパレ(父ディープインパクト)やジャパンカップを制したヴェラアズール(父エイシンフラッシュ)など数多くのG1馬を出してきた。

 22年には29億円以上の獲得賞金で4年連続の3位となるなどトップ10の常連として活躍してきたクロフネだが、24年も20億円超で4位にランク入りした。2月にプラダリア(父ディープインパクト)が京都記念を制して京都巧者ぶりを発揮。

 4月の中山グランドJではイロゴトシ(父ヴァンセンヌ)が連覇を果たし、秋は10月にジュンブロッサム(父ワールドエース)が富士Sを、ハヤヤッコ(父キングカメハメハ)がアルゼンチン共和国杯をそれぞれ勝利した。さらにスタニングローズ(父キングカメハメハ)がエリザベス女王杯を勝ち、22年の秋華賞以来のG1・2勝目を挙げ、BMSクロフネに24年で唯一となるG1勝ちをもたらした。

 非SS系のBMSクロフネは、多彩な父との配合から活躍馬が出ており、ダート寄りのパワフルな走りが印象的な馬が多く出ているが、3歳馬のエンブロイダリー(父アドマイヤマーズ)が今年のクイーンCを勝って桜花賞の有力候補に名乗りを挙げるなど、今後も多くの活躍馬を送り出すことだろう。

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