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「バケモン級の強さだ…!」“無敗”の皐月賞馬(4)まさかの直行…!? 常識を覆して新時代を作った超良血馬

text by 目白明

牡馬クラシック第1弾・皐月賞。今年の注目は無敗のままホープフルSを制したクロワデュノールだ。彼が同レースで下した相手が、前哨戦を軒並み勝ち上がっており、まさに“一強”ムード。無敗での皐月賞制覇に期待が高まっている。今回は過去に皐月賞を無敗で制した名馬の中から、厳選した5頭を紹介する。4頭目はサートゥルナーリア。

Saturnalia
第79回皐月賞を制した時のサートゥルナーリア

④サートゥルナーリア

 2019年、サートゥルナーリアは無敗で皐月賞を制し、グレード制導入後では初めて、クラシック初戦となる皐月賞を前哨戦を挟まずに直行で勝利するという快挙を成し遂げた。デビュー前から父ロードカナロア、母シーザリオという超良血馬として期待されていたサートゥルナーリアは、その期待通りにデビュー戦、続くオープン戦を快勝すると、3戦目のホープフルSでは、1度もステッキを使わず持ったまま楽に抜け出し、G1制覇を果たした。

 クラシックシーズンを迎えると、サートゥルナーリアは異例のローテーションで皐月賞に挑んだ。当時は一般的ではなかった、前哨戦を挟まずに、皐月賞に直行したのだ。当時はまだ一般的ではなかったこの挑戦だったが、1番人気に支持されての出走となった。

 レースでは、好スタートを決めて6、7番手に位置した。4コーナーあたりで、前を行くヴェロックスに並びかけ、直線を迎えた。2頭にダノンキングリーも加わり、3頭の激しい叩き合いとなる。そのままゴールまで競り合った末、サートゥルナーリアがわずかアタマ差で先着し、優勝を飾った。

 この勝利により、サートゥルナーリアは2005年のディープインパクト以来となる無敗での皐月賞制覇を果たすと同時に、ステップレースを使わずに皐月賞を勝利した初めての馬となった。

【了】

(文●目白明

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