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【金鯱賞 有力馬診断】プログノーシス、デシエルト、ホウオウビスケッツの3強対決か? △勢の台頭は?

3月16日、中京競馬場にて行われるG2金鯱賞に向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、金鯱賞の行方を占う。

Prognosis
第60回金鯱賞を制した時のプログノーシス

◎候補馬(軸候補)

デシエルト
アンドロメダS、中日新聞杯で連勝し、その後の日経新春杯で勝利したロードデルレイを寄せ付けなかった。どちらのレースも、ロードデルレイが大事に運びすぎて仕掛けが遅れたことにより、デシエルトに挽回不可能なリードを許した結果とも言えるが、それでも2戦続けての圧勝は評価すべき。現状の充実ぶりとレース内容を考えれば、能力最上位に近い評価が妥当である。

プログノーシス
昨年の札幌記念では、出遅れからのスローペース前残りに泣き、チグハグな競馬で4着に敗れたが、展開の影響が大きく度外視可能。一方で、金鯱賞を含めた過去の実績を振り返ると、G1級のパフォーマンスを見せたレースも多い。特に昨年の金鯱賞では、ジャパンカップ2着のドゥレッツァを相手に余裕の圧勝。また、香港QE2世Cではロマンチックウォリアーを相手に「負けて強し」の競馬を披露。有馬記念では展開が向かず不発に終わったものの、適性を考慮すれば今回の金鯱賞は巻き返しの舞台となり得る。G1級の力を発揮できれば勝ち負け濃厚。

ホウオウビスケッツ
函館シリーズを連勝し、サマー2000シリーズ優勝に王手をかけるなど、昨年は飛躍の年となった。秋以降も勢いは衰えず、毎日王冠2着、天皇賞秋3着と好走を続けた。中山金杯ではトップハンデ59.5kgを背負ったことに加え、前崩れの展開が影響し惨敗したが、これは度外視可能。金鯱賞では斤量が57.0kgに軽減されるうえ、開幕週でイン有利のトラックバイアスとなれば、巻き返しが期待できる。能力的には最上位クラスにやや劣るが、展開次第では逆転も可能。

△候補馬

キングズパレス
昨年の新潟大賞典では、勝ちに等しい2着。その後もサマー2000シリーズで優勝争いを演じるなど、安定した成績を残している。差し脚質の割に出力の安定感があり、堅実な末脚が武器。ただし、今回の金鯱賞では展開やトラックバイアスに大きく左右されるうえ、同じ後方待機型にはプログノーシスという強力なライバルがいる。展開が向けば上位進出の可能性はあるが、最上位クラスとはやや差がある。

クイーンズウォーク
オークスは、展開の恩恵を受けた結果の4着であり、着順以上にライトバックとの差は大きい。ローズステークスでは折り合いに苦労する場面を見せながらも勝利し、秋華賞では惨敗を喫したが、世代限定戦ではクラシック準主役級の実力を持つ。金鯱賞では、デシエルト、ホウオウビスケッツ、プログノーシスといったG1級の馬が相手となるが、前残りの展開に恵まれれば好走の余地はある。

ディープモンスター
オープン特別級ではトップクラスの力を誇り、アドマイヤビルゴやドーブネと同水準の能力を持つ。差し脚質であり、速いペースの競馬で中団後方に構え、末脚を活かす展開が理想。チャレンジカップ2着は評価できるものの、今回は相手が大幅に強化されており、能力比較では当落線上の評価となる。

△候補ほか(マイネルモーント)

【了】

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<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

▼競馬の教科書シリーズ▼
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