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2024年JRA重賞単勝配当ランキング【2位】前走除外の影響で軽視された?ダービー史上2番目の高配当

text by TOM

2024年の中央競馬も数々のドラマを生み出した。ドウデュースの秋古馬2冠やレガレイラが成し遂げた3歳牝馬での有馬記念制覇など枚挙にいとまがない。今回はその中でも「単勝高配当」を叩き出したレースに注目する。140にも及ぶJRA重賞レースで、昨年はどれほどの波乱が起こったのか。トップ10を順に振り返りたい。今回は第2位。

DanonDecile
第91回東京優駿を制した時のダノンデサイル

2位 G1日本ダービー


1着 ダノンデサイル
単勝 4660円
9番人気

 3歳馬の頂上決戦「ホースマンたちの夢」といわれる日本ダービーが第2位にランクインした。

 24年3歳馬の頂点に立ったのは、皐月賞の出走直前に右前肢の跛行が確認され除外となったダノンデサイル。1月の京成杯を勝って以来、実に約4か月半ぶりの実戦だった。

 逃げた17番人気のエコロヴァルツがつくり出した流れは、前半1000m通過が1分2秒2というスローペース。9番人気の伏兵扱いとなったダノンデサイルの鞍上には、デビュー戦から手綱をとり続けているベテランジョッキーの横山典弘がいた。

 スタート後、やや促されながら3番手好位のインを確保したダノンデサイルは、スローペースの中でもきっちり折り合い、脚を溜めた。最終コーナーを前に、皐月賞を無敗で制し、単勝オッズ2.2倍の1番人気に支持されたジャスティンミラノや捲り気味に進出してきた6番人気のコスモキュランダらが激しく追い上げ態勢に入る。

 それらを横目に、手応え十分のまま直線を向いたダノンデサイルは、そのまま最内に進路をとった。窮屈な内ラチ沿いをこじ開けると、残り300m地点で先頭に立つ。外から追いすがるジャスティンミラノの追撃も問題にせず、2馬身の差をつけて押し切った。

 鞍上の横山典弘は、JRA史上最年長G1勝利記録を更新。そして単勝配当の4660円は、54年に日本中央競馬会(JRA)が設立されて以降では、19年に12番人気のロジャーバローズが生み出した単勝配当9310円に次ぐ2番目の高配当である。

 さらに国営競馬時代も含めると、91回を数える「日本ダービー」の長い歴史上でも、1949年のタチカゼが記録した単勝5万5430円が断トツ。前記19年のロジャーバローズ、54年に優勝したゴールデンウエーブが記録した6620円に次ぐ、4位にあたる高配当となった。

【了】

(文●TOM

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