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G1未勝利馬獲得賞金トップテン【5位】日本唯一のトロメオ産駒重賞馬!有馬で世紀末覇王に迫った中山巧者

text by TOM

競走馬の一生において、G1タイトルを手にする馬はごくわずか。その舞台に立つこと自体が難しく、勝つには実力だけでなく運も必要だ。現役最終戦でG1制覇を果たしたステイゴールドのような例もあるが、ほとんどの馬が勝てずに引退していく。今回はそんなG1未勝利馬で獲得賞金ランキングのトップ10に入った馬たちを紹介する。今回は第5位。

DaiwaTexas
ダイワテキサス

5位 ダイワテキサス(6億1326万2000円)

性別:牡馬
戦績:53戦11勝 [11-9-5-28]
主な勝ち鞍:00年中山記念(G2)、98年オールカマー(G2)

 第5位には、オールカマーなど重賞5勝を挙げたダイワテキサスが入った。4歳が終わる頃には、獲得賞金がまだ1億円にも満たなかったが、5歳で本格化すると重賞戦線で活躍。生涯獲得は6億円を超えた。

 休養明けの5歳春から流れが変わった。1998年7月に日本海Sを勝利しオープン入りを果たすと、G3関屋記念とG2オールカマーを連勝。条件戦から重賞まで5連勝の大躍進を遂げる。本格化したのが5歳になってからという典型的な晩成型の馬であった。

 本領を発揮し始めたダイワテキサスは、その後マイルからクラシックディスタンスまで幅広い距離と舞台で活躍した。00年にG3の関屋記念、新潟記念を連勝したのを最後に勝利こそなかったが、重賞通算2着3回、3着3回などで着実に賞金を加算していった。

 98年のオールカマーや00年の中山記念を勝利するなど、中山競馬場が得意なイメージもあるが、左回りの新潟競馬場で8戦4連対、福島競馬場でも4戦3勝など、オールマイティーな戦績を残している。生涯で6億1000万円超を稼ぎ出した。

 01年、9歳暮れに出走した有馬記念(11着)を最後に現役を引退したダイワテキサスは、Lyphard系の種牡馬トロメオの最良後継馬としてスタッド入りした。目立った産駒は残せなかったが、有馬記念で単勝オッズ81.0倍の13番人気ながら3着に食い込んだインパクトは人々の記憶に残り続けることだろう。

【了】

(文●TOM

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