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2025年に産駒がデビュー予定の新種牡馬(4)あの短距離女王を競り落とした“ダノン三銃士”の一角

text by 中西友馬

早いもので年が明けて、今年も2歳戦のスタートまで半年を切ってきた。仲間内でPOGなどを楽しむ競馬ファンも多いだろうが、毎年頭を悩ませるのが新種牡馬の取捨選択だ。POGのルールで新種牡馬1頭を必ず含む、なんていう縛りを課しているところもあったりするため、避けては通れないこともある。そこで今回は、2025年デビューの新種牡馬の中から5頭をピックアップ。個人的に予想した産駒の傾向や、現時点での注目産駒などをまとめてみた。四頭目はダノンキングリー。

DanonKingly
ダノンキングリー

ダノンキングリー

父:ディープインパクト
母:マイグッドネス
母父:Storm Cat
生国:日本
通算成績:14戦6勝【6-2-2-4】
主な勝ち鞍:安田記念(2021年)
繋養先:社台SS
種付け料:150万円(2025年度)

 スマッシュ、プレミアム、キングリーと、今年は3頭の新種牡馬を送り込むダノン勢。150頭弱の種付け頭数を誇り、登録頭数も100頭前後いるスマッシュとプレミアムが産駒数では優位に立つが、個人的には密かに期待しているのがダノンキングリー。

 現役時代は、ダービーでロジャーバローズのクビ差2着に惜敗し、5歳時の安田記念ではグランアレグリアをアタマ差抑えてG1初制覇を飾った。このエピソードだけでも、距離の融通性に加えて、クラシックの時期から活躍した上で、古馬になっての成長力があることも証明されている。

 ディープインパクトの後継種牡馬筆頭格としてコントレイルを紹介したが、このダノンキングリーもその期待を秘めていると個人的には考えている。血統面もそのコントレイルと同じように、ディープインパクト×米国馬の配合となっており、こちらも4分の3がアメリカ血統。

 ここまで書くと、コントレイルがダノンキングリーの上位互換と取られてしまうかもしれないが、そこはやはり走ってみないと分からないのが、競馬の面白いところ。この馬もインディチャンプ同様、種付け頭数85頭に対して登録頭数44頭と受胎率にはやや課題が残るが、その中で注目なのは、父と同じ萩原厩舎に入厩予定のトップライセンスの2023。母のトップライセンスは芝1勝、ダート2勝の短距離馬で、芝・ダート兼用のスピードタイプに成長していきそうだ。

【了】

(文●中西友馬

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