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ハーツクライ産駒獲得賞金ランキング【第9位】三冠馬に屈したクラシック。それでもしょげない超良血馬

text by 目白明

国内で唯一、ディープインパクトを破った名馬・ハーツクライ。その産駒たちは、類まれな成長力を誇り、古馬になってからも数々のビッグレースで輝きを放ってきた。今回は、そんなハーツクライ産駒の中で獲得賞金が最も多かった馬をランキング形式で紹介する。今回は第9位。

Salios
第5回サウジアラビアRCを制したときのサリオス

9位 サリオス(4億9,217万円)

 2歳6月の早期デビューとなったサリオスは、引退する5歳まで第一線で活躍した。特に3歳春のクラシックでは、三冠馬コントレイルの好敵手として注目を浴びた。

 良血馬のサリオスはデビュー前から評価が高く、東京芝1600mのデビュー戦では3.2倍の2番人気となった。レースは最終直線に入ってもほぼ馬なりで後続を突き放し、見事デビュー勝ちを収めた。

 続く2戦目、サウジアラビアロイヤルカップでも完勝。3戦目の朝日杯フューチュリティステークスでは、1分33秒0のレースレコードでの圧勝劇だった。3連勝で獲得した賞金は、すでに1億円を超えた。また、この2週間後のホープフルステークスを制したコントレイルとの対決が、早くも期待されるようになった。

 無敗馬同士の対決は皐月賞で実現。直線では先に先頭に立ったサリオスだったが、外から進出してきたコントレイルに半馬身差で敗れ、初黒星を喫した。続く日本ダービーでもコントレイルとのマッチレースとなり、直線、前を走るコントレイルを懸命に追うが、最後は3馬身離されて2着。

 好敵手コントレイルに連敗を喫したサリオスは、秋から中距離路線に進んだ。初戦の毎日王冠では、古馬と初対戦ながら圧勝し、改めて実力の高さを示した。続くマイルチャンピオンシップは上り最速33秒1の脚を使ったものの5着に敗退。デビューからの連対記録は6でストップしたが、掲示板は確保で本賞金は獲得した。この年は2億円以上の賞金を得た。

 4歳以降は重賞で1勝、G1では2度の3着入賞を果たし、約1億6,000万円の賞金を獲得。引退までの総獲得賞金はおよそ5億円に達した。

【了】

(文●目白明

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