イラストレーター・えいたが選ぶ「心に残る名馬」たち(2)個性爆発! 強烈なDNAを残した“黄金旅程”
名勝負の記憶、競走馬が紡ぐドラマ――競馬ファンなら誰しも心に残る“推し”があるはず。新企画『私の“推し〇〇”』では、競馬に魅了された著名人が、特別な思いを抱く馬やレースへの熱い想いを語ります。第1回は、X(旧Twitter)やインスタグラムで競馬イラストを発信する人気イラストレーター・えいたさん(@eitanokeiba)に『推しの馬』について伺いました。えいたさん特製の書き下ろしイラストにもご注目ください。2頭目はステイゴールド。
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②ステイゴールド
ステイゴールドは、私の大好きな競走馬の一頭です。私は現役時代から追いかけていたわけではありませんが、産駒の活躍を通じて、その存在感を強く感じるようになりました。
代表産駒には、オルフェーヴルやゴールドシップ、ドリームジャーニーが挙げられます。他にも強烈な個性を持つ産駒を数多く輩出しています。クロコスミア、アフリカンゴールド、ウインブライトなど挙げはじめるとキリがないくらいです。
そんなステイゴールド産駒は「人気にはならないが、条件次第では好走する馬が数多くいる」という印象があります。一人の馬券師としては、そういう馬が大好きなんです。
ステイゴールド自身は、現役最後の7歳時に執念を見せ、ドバイシーマクラシック(G2)と香港ヴァーズ(G1)という海外の大レースを制しました。それまで日本のG1では善戦止まりでしたが、引退年に海外で2勝を挙げたことは、種牡馬入りにおいて大きな意味があったのではないかと思います。もしこれらのレースでも善戦止まりだったら、種牡馬としての評価は違っていたかもしれません。
とはいえ、種牡馬入り当初は決して高く評価されていたわけではなかったようです。それを覆すように、結果で示してきたステイゴールドの生き様は、本当にかっこいい。その産駒たちには、彼の代名詞ともいえるタフさや勝負強さがしっかりと受け継がれており、競馬のロマンを感じさせてくれます。
【了】
(文●加島亮介)
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